今回は今晩のおかずについてお話したいと思います、というのは冗談で、皆さんは「ホウレンソウのおひたし」という言葉を御存じですか。
皆さんが部下などから「報連相」を受けたら、「怒らない、否定しない、助ける、指示する」という「おひたし」ルールで返すことで、報連相を実のある生きたものにすることができるのです。
そもそも報連相とは
二年前、私が「報連相」のお話をさせて頂いたことを覚えていらっしゃいますか。
その時、「報告・連絡・相談」は会社にとってとても大事なことです、決して仕事というのは一人でやるものではなく、上司と部下・同僚同士が対等なチームの一員として、お互いの報告・連絡・相談が無ければ、情報の共有もできないし、戦略も戦術も立てられません。「報告・連絡・相談つまり報連相」を行うことは、責任というバトンをチーム内でつなぐことでもあり、これは社会人として任意ではなく必須事項です、ということを書きました。
報連相を受け取る側のルール
この報連相は、どちらかというと自主的、能動的なコミュニケーション手段だと思います。
それに対して、今回お話している「おひたし」という言葉は、それを受け取る側のコミュニケーションのルールです。
「お」=怒らない、「ひ」=否定しない、「た」=助ける、「し」=指示する、
略して「おひたし」です。
報連相したくなくなるリアクション
「細かいことでも何でも報告してくれ、どんな時でも良いから連絡してきてくれ、どんな細かいことでも良いから相談してくれ・・・」と上司はいつも言います。
でもせっかく報連相したのにも関わらず、「しょっぱなから怒られた、それは違うと頭ごなしに言われた、聞きっ放しで何もしてくれなかった、何の対応策も指示もされなかった・・・」
そんな時、皆さんどうしますか。私だったら次から報告なんかしたくなくなるし、連絡も相談もしたくなります。一度でお終いです。
おひたしはとても大事
ですから、「ホウレンソウ」を求めるなら、「おひたし」が大事なんです。
皆さんや同僚が「おひたし」の人だからこそ、チームの皆さんは「ホウレンソウ」がしたくなる、という好循環の環境を作ってください。
でないと、何のコミュニケーションも無い、無味乾燥なつまらない職場になってしまい、活力が失われ、最後にはお客様からのご評価も頂けなくなり、そして・・・という悪循環に陥ることは自明の理ではないでしょうか。
コロナ禍において、人と人とのコミュニケーションの手段や機会が限られるようになっており、皆さんの就業環境は以前より悪化しております。ですから、なおのこと報連相というコミュニケーションが大事なのです。
ですから、報連相を積極的にしてもらうためにも、怒らない、否定しない、助ける、指示することを、意図的に行うよう心掛けましょう。
ほうれん草のお浸しの食べ方のように
ホウレンソウのお浸しはさっと茹でて、軽く味付けすることがコツです。
じっくり煮てドロドロになったものに、ドバッとお醤油をかけては美味しくないし、栄養的にもよくありません。
ですから、私たちもサクッと「報連相」をして、サッと「おひたし」にして、モリモリっといっぱい食べて、当社を精神的に健康な会社にしていきましょう。
そうすれば、風通しの良い職場になることは間違いない、と思います。
上の立場の方たちは、できればそうしようとか、是々非々などと言わず、まずは無理してでもやり始めるべき、と私は思いますので宜しくお願い致します。