青空と青い海、心おもむくまま

ご訪問ありがとうございます。このブログのきっかけは、もともと会社時代に社員の皆さんにお送りしていたレターでした。会社や人生の様々な悩みに対するヒントや、楽しく働くきっかけになればと書いていたものです。退職後も引き続き、日々の思いを書かせて頂いております。何か少しでも参考になれば幸いです。また、皆さんからご意見も頂ければ嬉しいので、よろしくお願い致します。

誰もが大事な一人(2024/1号)

今回は、「誰もが大事な一人」というお題でお送りさせて頂きます。

会社の中に必要のない人などはいません。誰もが大事な一員で、夫々が役割を果たしています。一人一人にとっても、人生の中の多くの時間を仕事の場で過ごすわけですから、仮に同じようなことの繰り返しであっても、その時間を大事に過ごすことで、運を味方につけ、それが自分に返ってくるものではないでしょうか。

 

一人一人が会社の代表

私は、これまで五年にわたり皆様に様々なお話をお送りさせて頂いてきました。報連相、気遣い、自発、一礼、言葉、思いやり、妬み、ルール、ゆでガエル等々…共通して言いたかったことは、皆さんお一人お一人が当社にとって大事な一人、ということです。誰一人として、当社に不要だとか必要ないなんてことはありません。だからこそ、皆さんには仕事に対して当事者としての意識を持ち、自分イコール会社という気持ちを持ち続けて頂きたいのです。「そんなの恐れ多い」と言われますが、そんなことありません。

大事なワンピースです

皆さんお一人ずつの力は、全体からみれば微力かもしれませんが、決してゼロではありません。必ずお一人ずつの力が活きています。会社にとって、お一人ずつが大切なジグソーパズルのピースです。ジグソーパズルは一つでも欠けると完成できません。真ん中のピースであっても端っこのピースであっても、どれもが重要な一つのピースであることには変わりありません。

せっかく過ごす仕事の時間を大切にしたい

私は、常日頃から皆さんには始業時から終業時間を待つような受け身の仕事をして欲しくないと思っています。人生の半分近くを会社で過ごす訳ですが、その間は仮死状態でよいのでしょうか。会社にいようがどこにいようが、全て自分の時間であることに変わりません。ですから、会社では仮の姿とかいって斜に構えるのを止めませんか。自分も組織の中の一員として、正面から仕事というものに向き合いませんか。

確かに、仕事は人生の全てではありませんし、そうあるべきではないと思います。自分の人生は自分で決めるもので、他人や会社に決められるものではありません。他人や会社のために生きる必要もありません。ただ、仕事では毎日いろいろな経験を積み重ねます。同じようなことの繰り返しもあるし、まるで違うこともあります。そういった様々な経験を秤(はかり)で計ったら、膨大な物凄い量になると思いませんか。

受け止め方次第で

問題は自分がそれをどう受け止めるか、活かすのか活かさないのかです。まったくスルーもできますが、反対にこの膨大な経験を質に高めることはできないでしょうか。阪急東宝グループ創設者の故小林一三さんは「下足番を命じられたら日本一の下足番を目指せ。そうすれば、君は下足番におかれないようになる。」とおっしゃったそうです。私たちは、平凡な業務は後回しで適当に処理することが多いですよね。実はその平凡を究めることが、膨大な経験を質的な高まりに転換していくことになります。ただ、むやみやたらに頑張れば良いものではなく、物事は同じように見えても実は少しずつ違います。平凡であっても頭を使って考えることが大事です。こうすればもっと上手にいく、効率的になる等々。物事に「これしかない」ということはありません。そして、それを究めようとするうちに、自分自身も高まっていくのではないでしょうか。

恥ずかしげもなくてもよい

仕事はチームプレーです。ですから、謙譲の精神が大事であることは言うまでもありません。一人だけ飛び抜けて目立ってもチームには迷惑です。ただ、仕事の上で「遠慮だけ」というのもダメだと思います。よく「恥ずかしげもなく」とか言われますが、果たしてそれはいけないことでしょうか。最近はSNSの影響からか「格好悪い」と他人の目を常に気にする風潮があります。それでも、仕事でやらねばならないときに、脇目もふらずガムシャラにやってはいけませんか。泥臭くてもいい、年甲斐もなくてもいい。裃(かみしも)を脱ぎ捨てて腕捲り(うでまくり)で恰好をつけずにやるときはやる。それが、その人に運を呼び込むような気がします。運不運は時の運ともいいますが、必死を究めることで、運すら味方に付けることができるのではないか、と私は思います。

 

つまらぬ仕事でも大事にすれば

ということで、皆さんは誰もが大事なお一人です。その人生の時間を大切に生きましょう。仕事でもプライベートでも、全てがせっかくの機会です。自分の人生の当事者として活かしませんか。世の中につまらぬ仕事などありません。頭を使い、恰好をつけず、わき目もふらずに頑張れば、毎日の膨大な経験が質として極まります。それは周り回って「必ず自分に返ってくる」と欲張って信じても良いかもしれません。…