一日だけの晴れ
九月に入り東京の日照時間は、13日までで7時間ちょっとだったそうです。もう半分月が過ぎようとしているのに、わずか1日分しかお日様は照っていなかったということ。だから、昨日の晴天はありがたかったです。パートナーの仕事が休みで、二人とも予定が入ってなかったから、朝から大洗濯です。シーツやなんやらのついでに、レースのカーテンまで洗ってしましいました。日中30℃を超えるのは久しぶりで、汗でベタっとする感覚も久しぶり。今日は15日でまた雨模様。これからまたしばらく曇りや雨が続くとのことで、農作物への影響が心配になってきました。

聞くって何だろう
さて今回は、今春一度書いた話ですが、「聞く」ってことについてまた書きます。
今年に入り新たに活動を始めた美術館では、VTSという絵画の対話鑑賞に関する手法について学ばせてもらっています。小学生たちと作品を対話しながら鑑賞するためです。かれこれ半年研修していますが、人の話を聞くことの難しさに気付き、改めて愕然としています。この人は何を話そうとしているのか、本当に言いたいことは何なのか、他の人の話との共通点や相違点は何か等々。VTSでは「この作品で何が起こっているか、それはどこから、他にあるか」の三つしか聞かないのですが、発言の意図を理解し、参加者全員と共有するのに、言い換えやまとめ、話の整理が大事になってきます。そのためには、発言者とちゃんと向き合い、話を聞くことの大切さ。昔むかし、会社での会議や打ち合わせの時、これを知っていれば、と悔やむことしきりです。
よくやってしまう失敗
VTSで最初によくやってしまう失敗は、発言が無い時の対応です。大抵の人は、いきなり発言を求められてもすぐに言葉を発しないため(特に大人になればなるほど)、場にはシーンとした時間が流れます。いわゆる「無言の間」ができてしまいます。こちらは場を盛り上げようと、つい余計な一言で誘導したり、指名で発言を促したりして、何とか間を埋めようとしてしまいます。沈黙の怖さに根負けしちゃう感じです。でも、そのせっかちが、せっかくの考えの芽を摘んでしまうことになりかねません。間を恐れず、じっくりと発言を待つ。それでも発言が無ければ、質問の表現を少し変えて答えやすくする、なんて工夫が必要です。VTSは会社の会議とは違うので、質問はシンプルです。それでも、最初の問いかけ方一つで発言は大きく異なります。会社の会議にはいろいろな議題がありますが、どんな議題に対しても最初の聞き方、問い掛け方一つで、発言の多寡や内容が大きく変わってくるのです。何気に「どう思いますか」って簡単に聞いていましたが、そんなんじゃ活発な議論は出ないわけだよな、と今更ながら反省です。
相手におもねる
次に多いのが不必要な同意です。勇気ある発言者に報いようとする意識が無意識に働くのか、つい発言者をヨイショしたり、余計な相槌やホメ言葉を発してしまうのです。周りの人間にとってそれは必要ありませんし、そもそも、発言者全員を平等にアゲられるわけではなく、結局は不公平感を生んでしまいます。発言者は悪い気しないのかもしれませんが、すでに発言しているところだし、無理にヨイショされなくてもいいと感じるのではないでしょうか。そもそも、ヨイショし過ぎると発言者の間に対等な関係が無くなります。やりすぎて、別の人からの発言が控えられてしまうことすらあり得ます。こちらと発言者の対等な関係を維持することが、とても大切だと思います。
人の話を持っていってしまう
人の話を話し半分で聞いて、話し終わっていないのに、自分の話のように持っていってしまう人がいます。発言者からすると、庇を貸して母屋を取られたような感じです。それに、発言主旨とは異なった別方向に勝手に話を持っていかれたりもします。さらに、良かれと勝手にアドバイスを始めたり、頼まれていないのに結論まで話をもっていくことすらあります。発言者とすれば、そんなこと言いたかった訳じゃないし、誰も良し悪しを判断してくれとか、白黒つけて欲しいと頼んだわけでもありません。横で聞いていた人たちも、どうせ自分たちもそうされるだろう、と黙ってしまいます。会社の会議に置き換えてみると、どうも偉い人、役職の上の人にありがちな気がします。「活発な議論を頼む、意見を出し合おう」なんて大風呂敷広げておいて、「結局は独演会かよ」って感じです。
簡単にまとめようとする
これもアルアル。人の話を半分聞いただけで、「結局はこういうことだよね」って簡単にまとめてしまおうとする方が意外と多いようです。VTSでは、発言者が何を言いたいか分からないまま発言を始めることもあり、モヤっとした部分が最後までモヤッしたままの時もあります。ただ、会社はモヤっでは舵取りできませんから、最後には右か左に決める必要があり、そこは大きな違いです。ただ、分かりやすいようにと勝手に簡単にまとめてしまうことで、実は大事な論点を見落としてしまうリスクがあります。話半分の状態で生煮えのまま、発言の上辺だけで簡単にまとめようとすれば、意見の本当の核心をスポイルしてしまうはずなのに、意外と頭の良い人にありがちな議事進行な気がします。

結局は相手に関心を持つこと
思いつくままアルアル話を書き出してみましたが、結局はどれもこれも相手の話をちゃんと聞いていないから起こる気がします。ちゃんと聞かないのはなぜか、聞こうとしないから。聞こうとしないのはなぜか、相手に関心がないから。行き着くところはここだと思います。相手に関心を持ち、いったいこの人は何を言おうとしているのか、どう考えているのか、何を気にしているのか・・・発言者と正面から向き合って、発言をしっかりと聞こうとすれば、何か見えてくると思います。ただ、しっかり聞こうとするあまり、枝葉末節なことや変な単語ばかりに気が取られて、関心が偏ってしまうこともあります。それに、相手の語彙力や表現能力が乏しい時もあります。そんな時に、発言者の本当に言いたいことを探って、聞き出して、掘り起こす。予断を持たず、自分の意見や考えを交えず、真っ新な気持ちで。相手の発言の真の主訴を掘り当てて、発言者と場の人間と共有すること、それが「聞く」ってやつなんですね。だから、大変なんだ、難しいね・・・

















