青空と青い海、心おもむくまま

ご訪問ありがとうございます。このブログのきっかけは、もともと会社時代に社員の皆さんにお送りしていたレターでした。会社や人生の様々な悩みに対するヒントや、楽しく働くきっかけになればと書いていたものです。退職後も引き続き、日々の思いを書かせて頂いております。何か少しでも参考になれば幸いです。また、皆さんからご意見も頂ければ嬉しいので、よろしくお願い致します。

目的と目標について(2022/5号)

今月は「目的と目標について」考えてみたいと思います。

ある目的のために目標は設定されますが、組織の目標と個人の目標が一致していることが必要条件であり、自らすり合わせていかなければなりません。心のこもった目標が設定されることで組織はワンチームとなり、目的を達成することができます。

目的とは、目標とは

まず、「目的」とは目指すべき到達点であり、「目標」とは目的のための手段であり、どのように到達するかです。会社は、営利追及と社会貢献を「目的」として存在しますが、どの会社にも進もうとする「目標」があります。私たちは会社員として会社に所属している以上、会社の目標に沿って働きます。そして、全員何らかの社内のチームに属し、そのチームにも目標があります。目標には、中長期に及ぶ大きな目標から日々の目標まで様々であり、さらに私たちは個々人ごとにも目標があります。会社と共有する個人目標の他に、自分だけの目的と目標もあります。それは、「思い」と言い換えても良いかもしれません。

組織目標と個人目標の一致

目標は会社や事業、個人が目的に向かって進む方向を差し示すものであり、その旗印がなければ私たちはバラバラになってしまいます。どんな立派な目標でも、それが共有されなければ無いのと同じです。果たして、チームが進もうとしている目標と個人の目標とが、ズレていたらどうなるでしょうか。例えば、一人のとても優秀で仕事ができる人が、その個人のスタンドブレーに突っ走るのは、傍目からはドラマっぽくてカッコ良く見えるかもしれません。でも、勘違いしてはいけません、それは会社という虎の威を借りているからにすぎません、個人企業でない限り決して一個人が会社全体を引っ張ることはできないのです。ですから、目的に至るためのチームの目標と個人の目標とが摺り合っていなければ、会社というものは機能しません。

自ら目標をすり合わせる

個人がチームの目標と擦り合わせることは、会社員として当然の責務であり、会社としては必須事項なのです。誰かが声を掛けてくれるのを待つのではなく、自ら擦り合わせるために声を上げることを恐れてはいけません。会社に所属する皆さんは、自ら声を上げなければならないという義務があるのです。目標が一致した個人とチームが有機的に連携すると、一つの力が二つにも三つにもなります。それが会社という組織のチームプレイであり、それがあるから会社は目的を実現していくことができるのです。ですから、私たちが自分と組織とを常に擦り合わせていくことはとても大事なことなのです。

目標の進化

一方、比較的小さな日々の目標は、達成しても同じままだと段々に慣れて陳腐化してしまいます。目標達成の方法もいつものやり方になってしまいます。最後には、ちょっとした相違工夫もなくなり、達成感や満足感もなくなり、目標が目標ではなくなります。ですから、日々の目標は常に少しずつ進化させる必要があります。目的は都度変更されてしまうと、いつまでも達成できない永遠のお題目になってしまいますが、日々の目標は匍匐(ほふく)前進のようにジリジリと進化し、知らないうちに前に進んでいくことが肝要です。なかには、ここらで事足れりと、そこそこの達成に満足して立ち止まってしまう人がいますが、常にお客様も進化している私たちのビジネスの世界では、立ち止まることイコール後退につながります。決してウサギになる必要はありませんが、カメであり続けなければならないのです。

自分事としての目標

最後になりますが、目的にも目標にも、そこには心がこもっていなければならないのではないでしょうか。先に書きましたように、目標とは思いでもあります。その思いに心がこもっていないとどうなるでしょうか。手段を選ばないような無味乾燥な目標をいくら擦り合わせても、有機的な連携と連帯は生まれません。ですから、チームの目標設定に際し、それを決して他人事ではなく自分事とし、これを明日の自分を考えることだと捉え、みんなで一緒に考えることが大事なのです。

心のこもった目標の成果

今日の自分たちに満足せず、明日はもっと良くしようという思いが、心のこもった目標になるのではないでしょうか。個人と個人とがワンチームとして一体化し全員がその血肉となり、決められた役割にだけ固執することなく、自分たちの目標のために皆が自然と手を出し合うようなチームになれば、自ずと目標は達成され、目的に到達するのです。・・