青空と青い海、心おもむくまま

ご訪問ありがとうございます。このブログのきっかけは、もともと会社時代に社員の皆さんにお送りしていたレターでした。会社や人生の様々な悩みに対するヒントや、楽しく働くきっかけになればと書いていたものです。退職後も引き続き、日々の思いを書かせて頂いております。何か少しでも参考になれば幸いです。また、皆さんからご意見も頂ければ嬉しいので、よろしくお願い致します。

利益意識を持つということ(2020/7号)

ようやくコロナ休業があけましたが、どこも経営は厳しい状況です。

そんな中で、決して天からお金は振ってきませんので、一人ひとりが高い原価意識と自分の食い扶持を自分が稼ぐという意識を持つようしないといけないのではないでしょうか。

コロナ休業が明けて

早いものでもう七月です。ようやく休業が明けて、やっと一か月が経ったと思ったら、なんとすでに今年の後半に入ってしまいました・・・そんな感じがします。あの二月のコロナが拡大し始めたころの「大丈夫だろうか」という漠然とした不安に始まり、三月に入ると週を追うごとに状況は悪化、とうとう月末には時短営業をはじめ「この先どうなるんだろう」、そして四月に出された緊急事態宣言、休業を余儀なくされ「いつまで続くんだろう」、ようやくゴールデンウィークは明けたけど緊急事態宣言は解除されず「これホントにまずい」、最後には予定より前倒して宣言が解除され事業が再開、「やれやれ、ようやく」・・・しかし、一旦収まったかに見えた感染も、自粛解除以降再び一定数以上の感染者が発生し続けており、私たちもお客様もまだまだ100%安心してご利用可、とはなっておりません。

営業の状況

 これから今年後半の営業状況を考えてみると、今年の売上高は当初予算の70%程度、それに対して原価や経費は切り詰めても85%程度にはなりそうで、そこに15%の埋められない差があります。このため、当初は対売上高5%強の利益を見込んでいましたが、それが修正後売上高の15%を超える赤字になる事が想定されています。ただしこれは、コロナ第二波や第三波が来ずに、年末に向けて順調にお客様の足が戻ったら、という前提での想定です。

私たちはサービス業ですので、お客様に来て頂きナンボの世界ですから、当然にお客様が物理的に来られない状況になれば、お金が入ってきません。逆に、家賃や様々な経費、人件費など固定的な費用は、省くことができず必要です。

また、お客様が来られる状況となったからといって、施設の規模から受け入れ可能なお客様の数は一定程度限られてしまっています。・・・

と簡単に書いてしまいましたが、では一体どうしたら良いのでしょうか。

お金は天から降ってこない

実は、当職が簡単に書いた部分をもう一度ひとつ一つ積み上げ直す、ということが重要なのではないでしょうか。

天からお金が降ってくる訳ではないことは、皆さんご存知の通りです。

事業再開後、皆さんは原価や経費の見直しを行って頂いておりますか。

例えばコピーを例にとってみて、A4カラーコピー1枚とA3白黒コピー1枚どちらが高いかご存知ですか? (本社ではサイズに関係なくカラーと白黒ではコピー代は10倍違います) 本社を含めて31か所の事業所が、それぞれ少しずつでも原価や経費を切り詰めれば、いったいどれだけの金額になるか。・・・

今までこうやってきたから、ではなくて、もう一度業務のやり方も含めて見直してみて下さい。例えば、果たしてその領収書のコピーはホントに必要なのか、止めれれば業務も合理化できコピー代も浮くのでは・・・今回をきっかけに、些末に思えることでももう一度見直してみて下さい。 是非お願い致します。

回転率向上と空きスペースの有効活用

次に、売り上げについてですが、確かに事業所の大きさは変えることはできなくとも、利用して頂くお客様の数を増やすことは可能です。ご存知の通り、回転率を上げれば良いのですから。これも、今までのやり方では限界がありますので、どうやったら、より多くの方に利用してもらい回転を上げることができるのか、皆さんで工夫してみて下さい。さらに、本業以外の付帯売上からの収益を上げる努力はされていますか。お客様の目に触れやすい空いているスペースはありませんか。そこは十分に活用されていますか。「お客様はさっさと帰ってしまうので」という言い訳をしていませんか。人間は、興味を引くものがあれば、用があっても立ち寄ります。コンビニやスーパー等までではないにせよ、どの棚に何を並べたらどうなるか、という知恵を絞る努力は毎日されていますか。・・・

自分で稼ぐという意識

単純な算数ですが、売上が7割に下がったら、1.4倍売り上げないと元の100%には戻りません。「そこまで戻すことは無理」ではなくて、例えば1.2倍にすれば85%まで戻ります。原価経費が想定通りなら、これで赤字から脱却できます。逆に、原価経費をさらに7%削減できれば、売り上げは1.1倍で元になります。・・・

そんな発想を各事業所のひとり一人の皆さんが持って業務に取り組んでいただくと、これからの半年間は違った半年になるのではないでしょうか。この数字をノルマとして必達せよ、ということではなく、コロナをきっかけに、こういった利益意識を皆様方お一人ずつが持つようになって頂きたいのです。

「それは所長や上長の話でしょ」ではなく、「自分の給与は自分で稼ぐ、自分ができることは自らがやる」という意識を持って頂かないと、私たちは生き残っていけないことを、決して忘れないで下さい。(厳しい言い方で恐縮ですが・・・)